レオノラ

作;フミラ

【はじめに】

 この物語は、オスカー・フォン・ロイエンタールの母親レオノラの、短い半生を描いたものです。原作『銀河英雄伝説』では、ロイエンタールの言葉を介してしか登場しなかったこの女性は、実際にはどのような人物だったのでしょうか。彼の言うように、レオノラは女という魔物の正体を具現化したような悪女だったのでしょうか。本当に、夫に高価なものを次々とねだり、浮気をし、我が子の目を抉ろうとしたのでしょうか。ただただ美しいだけの、それ以外の美点を持ち合わせない女性だったのでしょうか。
 そして、ロイエンタールの心に深くトラウマを彫りつけたのは、本当は誰だったのでしょうか…。
 100人いれば100通りの読み方ができる『銀河英雄伝説』。当然、100人のレオノラが存在するでしょう。ここに発表する小説は、フミラの中だけに存在するレオノラを、フミラの文章という媒体を使ってよみがえらせたものです。
 一年半に渡る長丁場の連載となる予定です。途中で投げ出さないで、最後までおつきあい下さることを、切に願います。
レオノラ通信本作をもっと楽しむための情報集
序章トラーバッハの三伯爵家
第1章賭け
第2章末裔
第3章苦渋
第4章生贄
第5章華燭
第6章孤独
第7章再会
第8章歓喜
第9章不貞
第10章意地
第11章才能
第12章発覚
第13章嵐の前
第14章蒼と黒
第15章事実と真実の間<はざま>
第16章遺されし者達 ~アンナ~
第17章遺されし者達 ~ゲオルグ~
第18章遺されし者達 ~イザベラ~
第19章遺されし者達 ~オスカー~
第20章そして…
あとがき




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